「ざるなんてこんなもんだ」を覆すenzoのざる誕生秘話
お話を伺ったのは…
株式会社ミネックスメタル
代表取締役社長 田中久一さん
使ってもらえば必ず分かる
「使い勝手の良さ」を追求していきたい
ざる製造のほかに輸入事業も行っている株式会社ミネックスメタル。同社の特長的な技術は、フチ部分に太い芯材を巻き込んだ頑丈なざるを製造している点。長く使っていただけるenzoのざる誕生には、同社の存在が欠かせません。製造のこだわりを、代表取締役社長の田中久一さんに伺いました。
網製品の製造を始めたのは和平フレイズのおかげ
同社が燕市で「田中プレス」として創業した当初は、泡立て器の製造や研磨加工が中心業務だったそう。現在の主要事業であるざるの製造を始めた背景には、和平フレイズが関わっていると教えてくれた代表取締役の田中さん。「50〜60年前になりますかね。和平フレイズの前会長が福島県の方に行商に行った時、大阪の網屋さんと相部屋になったそうです。そこで、燕にも網を扱っている工場があると当社を紹介してくれました。おかげで網の材料を仕入れることができ、今、enzoの商品づくりでざるの制作を担当している…。持ちつ持たれつ、面白いめぐり合わせですね」ざるは板材と網材、線材を組み合わせて造るもの。材料屋からそれぞれ仕入れ、一つでも欠けると商品は造れません。そして需要があって初めて製品が世に出ていきます。「お客様と同じくらい材料屋さんとの繋がりを大切にしています」と田中さん。
職人の「手先」から生まれる美しさ
網素材を丸い形に抜く作業は、素材や材料によって設定を変えなければならず、加えて、計算上は合っていても加工中に網材が変形してサイズが合わなくなることも多いのだとか。そのため機械による自動化は難しく、職人の勘がものをいう作業です。「網抜きをした後の絞り作業も難しい工程なんです。フチの部分は網地が重なってしまいますから、いかに見栄え良く重ねられるかが重要。特に網目の細かいものを深く絞る作業は、まさに職人技です」実際に見せていただいた現場では、機械の動きに合わせて、職人が手を添えて微調整している様子がよく分かりました。どんな最新機器でも、網加工の自動化、適材化は不可能なのだそうです。enzoシリーズでこだわったざるを真横から見たときの曲線美も、職人の「手先」から生まれているんですね。
常に新しいことをして、時代についていかなくちゃ
なかなか使用感を比べることもなく、買い替えのタイミングもよく分からないざる。多くの人が「ざるなんてこんなもんだ」と、その使いやすさや品質よりも価格を優先しがちではないでしょうか。「うちの製品は、手にとって使ってみればその良さを分かってもらえる自信があります。今回のenzo商品も何度も何度もトライアンドエラーを重ねて、本当に良いものができました。この使いやすさをぜひ体感してほしいです」と田中さん。ざるは、意外と調理の中で登場回数の多いツールです。使い勝手もデザイン性もこだわり抜いたenzoシリーズ、出合った際はお手にとってみてください。
[会社概要]
株式会社ミネックスメタル
〒959-1284 新潟県燕市東太田字館ノ越1586
TEL 0256-63-5225 FAX 0256-64-5496
業務内容:キッチン関連商材の金属製品加工、海外輸入・貿易業
http://www.minexmetal.co.jp