年末の大掃除で実践したい!調理用品メーカー直伝!鍋/フライパン素材別お手入れ方法総集編
年末の大掃除で実践したい!
調理用品メーカー直伝!鍋/フライパン素材別お手入れ方法総集編
「食卓からココロ豊かに」をミッションに掲げ、調理用品の企画・開発・販売を行う和平フレイズ株式会社(営業本部:東京都荒川区 代表取締役社長:林田雅彦)より、年末の大掃除で実践したい、鍋/フライパンの素材別お手入れ方法をお届けします。
今回は総集編として、鉄、アルミニウム、内面加工(ふっ素樹脂加工、ダイアモンドコート等)、ステンレス、ホーロー、銅の全6種の素材別お手入れ方法と、鍋とフライパンを長持ちさせる5つの秘訣をご紹介します。調理用品も一年の汚れを落として、来年に備えましょう!
鉄素材について
- <特徴>
- 重い、錆びる等のイメージとともに、扱いにくい印象もありますが、耐熱性に優れ、熱伝導も良いことから短時間でうま味を凝縮して調理できます。強い火力に向いている素材なので、焼き料理や炒め物、揚げ物に適しています。
- <初めてご使用の前に「油慣らし」を必ず行ってください>
- 1.煙が出るまでよく熱する
2.油を入れて、鍋全体に馴染ませる(野菜くずなどと一緒に炒めても可) - <日常のお手入れ法>
- 洗剤は出来るだけ使用せず、金属たわし等でごしごし焦げを削り、先ずは完全に焦げを除去してください。完全に乾燥させたのち(直火の場合は空焼きで水分を飛ばす)食用油を塗りこみ湿気の少ない場所で保管をしてください。
- <買い替えの目安>
- 鉄は上手に使えば、非常に長持ちします。特に目安はありませんが、取っ手が木やプラスチックの物は破損した場合は危険ですので、買い換えとなります。
- <錆びた場合>
- 比較的初期の場合は、軽く拭き取って頂くだけで取れますが、暫くご使用後であれば錆びの部分を軽くふき取って頂き、その部分が浸る程度のお湯に10%程度の食酢かクエン酸を入れて暫く放置して下さい、その後、通常の中性洗剤で洗い落として頂くと効果的です。
買い換えにおすすめ!「匠弥(たくみや)」シリーズ
炒めもの・焼きものに「鉄」が適しているのは、油なじみがよく、はじかないから。そして高温に強く、勢いよく炒める、高火力で焼くといったハードな調理に耐えるからです。「匠弥」のフライパンは1.6mmの鉄材を使用し、食材がこぼれにくいよう少し深めに設計。お手入れをしっかりすれば末永く使え、手放せない一本になっていきます。
アルミニウム素材について
- <特徴>
- 熱伝導が良く、食材に素早く熱が回り、料理が手早くできます。非常に軽く扱いやすい素材です。
- <日常のお手入れ法>
- 使用後は、中性洗剤で洗い良くすすいでください。
鉄やステンレスより柔かい素材のため、金属たわしの使用や力任せに洗うと直ぐに傷ついてしまうので避けてください。 - <買い替えの目安>
- キズや変形が目立ってきたら、材質が薄くなっているため、穴が開いたり破損しやすくなっています。買い換えをお勧め致します。
- <錆びた場合>
- ※アルミニウム製品は、アルマイト加工が施されているかどうかでお手入れ方法が違いますので注意して下さい(アルマイトがかかっているかどうかは、品質表示の表面加工の項目をご覧下さい)。
- ◆アルマイト加工の場合
- 1.アルマイトを傷つけないよう、スチールたわしや、クレンザーなど傷の付きやすいものは避けて下さい。柔かいスポンジ等で洗う事をお勧めします。
2.お湯や水に充分浸して柔らかくしてからスポンジ等で丁寧に汚れを取り除いてください。 - ◆非アルマイト加工の場合
- 1.アルミが黒ずんだり、焦げついたりしたらクレンザーやたわし(非金属)でごしごし落としてもかまいません。
2.黒ずみ、焦げ付きをそのままにしておくと、その部分より腐食し穴が開いてくることがありますのでご注意ください。
買い換えにおすすめ!「和味華(わみか)」シリーズ
和食を上手に作るなら、ひとつは持ちたい雪平鍋。煮物に、茹で物に、便利に使えるアルミ雪平鍋です。
内面加工(ふっ素樹脂、ダイヤモンドコート等)素材について
- <特徴>
- 内面加工により、すべりが良く、こびりつきにくいので使い勝手がよいです。
- <日常のお手入れ法>
- 使用後は、中性洗剤でスポンジなどやわらかい材質の物を使い、表面を軽くこすれば汚れは簡単に落ちます。
調理時、金属ヘラ使用可能と表示の有る物も、木製や耐熱樹脂製のツールを使うとキズが付きにくく、一層長持ちしますのでお勧めです。
また、過度のから炊きや高温調理を長く続けるのも被膜をいためる原因となるので避けるようにして下さい。 - <買い替えの目安>
- 残念ですが、見た目で判別できる寿命や目安は有りません。
一つの目安としては、焼きそばがこびりつきやすくなってくるとふっ素が劣化している可能性が高くなっています。
また、焦げつく場所、焦げ付かない場所がまだらに出てくるようでしたら、ふっ素の劣化が始まっている目安となります。ガス・IH問わず、熱源に近い部分から焦げ付きが早くなる傾向にあるのでご使用の熱源と照らし合わせてみてください。 - <錆びた場合>
- フライパン/鍋によっては、ふっ素樹脂、ペイントで表面加工をしていない「銀色(※参照)」の部分で白い錆が出てくる場合が有ります。サンドペーパー等でかるくこすって頂き取り除いてください。
※銀色の部分の例
ホーロー(琺瑯)素材について
- <特徴>
- 優れた耐久性、耐熱性、耐酸性があります。表面がガラス質なので、においが付きにくく、カレーやシチューの煮込み料理に最適です。
- <日常のお手入れ法>
- 使用後は、お湯にしばらくつけて汚れを柔らかくし、中性洗剤をつけたスポンジ等で洗い、すすいでください。
- <買い替えの目安>
- 表面に薄くヒビの様に見える筋(貫入といいます)が見えてきたら、その部分から割れが発生することが有りますので替え時です。
その他、ホーロー加工にヒビ割れが起こる原因としては、空焚き、急冷、落下などの要因が考えられます。 - <焦げ付いた場合>
- ホーローは表面にガラス質を焼き付けたものですので、硬い物、尖ったものでこするのは避けてください。
通常のお手入れは中性洗剤で洗い良くすすいでください。
着色汚れについては程度にもよりますが、重曹を使用したり、強めの酢水を煮たたせ一昼夜程度放置(臭いに注意)をすると表面のガラスが若干溶けることにより表面がきれいになる場合が有ります。また、軽微な着色よごれの場合は「メラミンスポンジ」でこするのも効果的です。鉄鋳物製にほうろう加工を施した製品についても同様です。
買い換えにおすすめ!「ルバーニ」シリーズ
ホーロー製品は酸やアルカリに強いので、素材を生かした煮込み料理やジャム作りに最適です。
表面がガラス質なので、においがつきにくく、滑らかで洗いやすいので清潔さを保ちます。
ステンレス素材について
- <特徴>
- 耐久性が高く、長時間使用しても材質自体はほとんど劣化しません。
ステン(錆)レス(無い)の名前の通り錆びにくく、手入れが簡単で衛生的です。 - <日常のお手入れ法>
- 使用後は、中性洗剤で洗い良くすすいでください。
- <買い替えの目安>
- ステンレスは上手に使えば、長持ちします。特に目安はありません。
- <錆びが発生した場合>
- ステンレス鋼は「錆びにくい金属」のため、鍋本体からの「錆び」ではありません。水道水に含まれる、カルシュウムや塩分、鉄分が付着してできる「もらい錆び」という現象です。
比較的初期の場合は、軽く拭き取って頂くだけで取れますが、暫くご使用後であれば錆びの部分を軽くふき取って頂き、その部分が浸る程度のお湯に10%程度の食酢かクエン酸を入れて暫く放置して下さい。その後、通常の中性洗剤で洗い落として頂くと効果的です。 - <焦げ付いた場合>
- 先ずは、焦げを落しましょう。金属製の道具等でがりがりするとキズが付いてしまうので避けてください。
ぬるま湯を鍋に張り、食酢大さじ2程度を加えて様子を見ましょう。
それでも柔らかくならない場合そのままとろ火で加熱してください。
汚れが軟らかくなり、落しやすくなります。
買い換えにおすすめ!「匠弥」シリーズ
使いやすさと機能美を備えた、職人仕事が生み出すこだわりの道具。温かな表面加工に加え、安定感があるデザインで見ていて安心できる佇まい。丈夫だから出番が多いほど良さを実感できます。
銅素材について
- <特徴>
- 鉄やアルミよりもさらに熱伝導が良く、昔から料理や製菓など業務用としても活躍しています。殺菌作用があり、衛生的に優れた素材としても良く知られています。熱伝導が良く、まんべんなく火が通りやすいので、焦げ付きやすいジャムや、焼き目を綺麗につけたいパンケーキや玉子焼きにも適しています。塩や塩素に弱いため、10円玉でも解るように、黒く変色していきます。長時間料理を入れておくと味や色が変化する場合がありますので、調理後は直ぐに別容器に移し替えるようにお願いします。
- <日常のお手入れ法>
- 使用後は、中性洗剤で洗い良くすすいでください。
鉄やステンレスより柔かい素材のため、金属たわしの使用や力任せに洗うと直ぐに傷ついてしまうので避けてください。
また、水分を完全に取りのぞき乾燥させてください。
空気中の水分、酸素でも変色していますが、銅についてはそれら自然に変る色も魅力の一つです。 - <買い替えの目安>
- 取っ手が破損、鍋に穴が開く等が無い限りは性能は変わらずにお使い頂けます。
- <錆びた場合>
- 銅の錆は「緑青(りょくしょう)」と呼ばれ、過去は毒性があるとも言われていましたが、現在は毒性が無い事が認められています。
緑青(錆)が発生した場合は目の細かいサンドペーパー等でこすり取り除いてください。
【番外編】来年も実践!鍋とフライパンを長持ちさせる5つの秘訣
1.空焚きをしない
空焚きとは、油をひかずに加熱を続けること。内面加工(ふっ素樹脂やテフロンなど)をしている鍋/フライパンを使用する際は、油を引くことを推奨しています。これは、温度の上がりすぎを防ぎ、内面加工を長持ちさせてくれるためです。「空焚き」をすると、内面加工が傷みやすくなり、寿命が短くなるおそれがあります。また、ホーロー(琺瑯)素材の鍋で空焚きをすると、表面のガラス質にヒビが入る原因にもなりますのでご注意ください。
※洗浄後の鉄鍋/フライパンについた、水分を飛ばすために空焚きすることは問題ありません。
2.弱火~中火で調理をする
鉄素材の鍋/フライパンを除いて、極端な強火調理は本体の素材を痛める原因になります。調理中の強火は、鍋/フライパンの底面からはみ出てガスや電力が無駄になるだけでなく、内面加工をいため、変形するおそれがあります。
そのため弱火~中火の調理を推奨します。
3.先のとがった金属ヘラで勢いよくこすらない
内面コーティングの中には金属ヘラOKをうたう商品もありますが、角のとがった金属製のヘラなど、鋭利な道具の使用はさけてください。
4.スチールたわしや、クレンザーなどで勢いよくこすらない
内面加工のしてある鍋/フライパンやホーロー(琺瑯)は、表面にガラス質を焼き付けたものです。傷がつきやすいスチールたわしや、クレンザーなど尖ったものでこすることは避けてください。
汚れをいきなりこすると内面加工などを痛めるおそれがあります。お湯や水に充分浸して柔らかくしてから、スポンジ等で丁寧に取ることが大切です。
5.調理後は早めに別容器に移す
料理の調味料などには、塩分やアルカリなど色々な成分が入っています。それらの成分が鍋の内面の変色や劣化を早めるおそれがあります。味や色が変化することがあるので、鍋/フライパンでの保存は一晩程度にとどめてください。
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