野菜だし「ベジブロス」の作り方
普段は捨ててしまうような野菜の皮・芯・へたなどの部分。ここからおいしい野菜だしが取れる事をご存知ですか?
普段は捨ててしまう部分から作るだし「ベジブロス」の作り方と、ベジブロスを使ったおすすめレシピをご紹介します。和平フレイズ社員がおすすめレシピを実際に作って食べてみた際の感想もお伝えします。
目次
ベジブロスってどんなだし?
ベジブロスは、普段は捨ててしまうような野菜の皮や芯、種、ヘタなどから取っただしのことで、英語のVeggie(野菜)とBroth(だし)を合わせた造語です。野菜は、普段は食べない部分にも栄養が豊富に含まれていて、ベジブロスにする事でその栄養を取る事ができます。
ベジブロスを作る事で
普段は捨ててしまう野菜の切れ端を有効活用できます。
ベジブロスを作るとこんないい事が!
栄養とうま味が詰まった野菜のだし、ベジブロスを作るとこんないい事があります。
食べにくい・食べない部分に含まれる栄養が取れる
ベジブロスは野菜の皮や芯、種などを使用します。これらの部分には多くの栄養素が含まれており、ベジブロスを作る事で、普段は食べないこれらの部分に含まれる栄養素を無駄なく摂取することができます。
特に、抗酸化作用に優れたポリフェノールは食べにくい皮の部分に多く含まれており、皮を使ってベジブロスを作る事によって、ポリフェノールを効率よく取る事が出来ます。
野菜を余すことなく使い切る事ができる
ベジブロスを作る事で普段の料理には使わない野菜の皮や芯などの、野菜の切れ端を有効活用することができます。ブロッコリーの芯やにんじんの葉、大根の皮など、もったいないけど活用方法がわからない…といった部分も美味しいだしになりますよ。
ベジブロスの作り方
ベジブロスの作り方をご紹介します。入れるのは普段捨ててしまうような皮、芯、ヘタなどの部分だけで大丈夫です。
またベジブロスを作る際に一緒にトマトの湯むきをしたり、区別して取り出せる野菜やあくのない野菜なら、一緒に茹でると省エネになり、だしもより濃厚になるのでおすすめです。
材料(800mlのだしをとる場合)
- 水 … 1000ml
- 野菜の皮など … 200g程度(直径15cm程度のボウル軽く1杯分くらい)
出来上がり量 | 水 | 野菜切れ端 |
---|---|---|
500ml | 600ml | 130g~ |
650ml | 800ml | 170g~ |
800ml | 1000ml | 200g~ |
1400ml | 1600ml | 350g~ |
1600ml | 2000ml | 400g~ |
- 香りをよくしたい場合…酒や白ワイン大さじ1
- 洋風に仕上げたい場合…ローリエ、ブラックペッパー
- 中華風に仕上げたい場合…長ネギの青い部分、しょうが
手順
野菜の切れ端をよく洗う。特に泥がついているようなものは念入りに洗う。
鍋に水と、1の野菜の切れ端を入れる。
蓋はせずに、沸騰するまで中火でゆっくり加熱する。途中あくが出るようであればすくって捨てる。沸騰し始めたら、軽く泡が揺れている程度の弱火にして20分程度加熱する。
(グツグツ沸騰させないほうが甘みが出やすく、濁りにくい)
火を消して5程度分そのまま放置する。その後ザルやストレーナーで濾してできあがり。
(まれに砂のようなものが見えた場合にはキッチンペーパーなどを使用して濾すとよい。)
- 作ったベジブロスを保存する際は煮沸消毒した保存ビン等に注ぎ、冷めてから冷蔵庫に入れて2日以内に使い切るようにして下さい。
- 長期保存する場合は1回分程度に小分けして、蓋付の容器で冷凍保存して下さい。(シリコーンキューブ型等で小分けにするのもおすすめです。)
ベジブロスに適した食材
基本的にはあくの強い野菜を除けばどの野菜を使っても問題ありません。ベジブロスに適した野菜や避けた方がいい野菜は下記を参考にしてみてください。
- 生で食べられるえぐみのない野菜はすべてOK
- たまねぎ、にんじん、セロリ、トマト、ブロッコリーの芯、キャベツなどは洋風のだしに
- 長ネギ、しょうがが入ると中華風の香りに
- きのこ類(特にまいたけ)は茶色の部分が入ると色ときのこの風味が濃くなる
- 苦みや渋みのないフルーツの皮も使用できる(りんごやなしの皮がおすすめ)
- レタス、ブロッコリーの茎、キャベツの芯は包丁でスライスするか手でさいて、少し水にさらしてから使用するのがおすすめ
- パセリの葉の部分
- ほうれん草やフキなどあくの強い野菜
- ゴーヤやグリーンピーマン、なすの皮など苦みのある野菜
- シュウ酸をとらないようにすすめられている方は、特に、ほうれん草、たけのこ、キャベツ、レタス、ブロッコリー、カリフラワーは避ける
- 芋類やかぼちゃなどは、使ってもよいがでんぷんで濁りやすい
野菜の切れ端が出たらストックし、ある程度たまったらベジブロスにすると作りやすいです。
- 1日程度の保存なら、よく洗ってからジップ付きの袋等に入れて冷蔵庫で保存するのがおすすめ
- 1日以上保存する場合には冷凍するか、ザルの上などで干してから保存するのがおすすめ(干すと栄養価が上がる野菜も多い)
ベジブロスを使ったおすすめレシピ
べジブロスを使ったおすすめレシピをご紹介します。
シーフード明太クリームパスタ
野菜の切れ端を使って取った出汁「ベジブロス」の活用レシピ。切るものが少なく、20分弱で完成するお手軽レシピです。明太子のプチプチ食感が楽しく、彩りも綺麗なおかずスープに仕上げました。
材料(2~3人分)
- ベジブロス … 650ml
- 玉ねぎ … 中1個(150g)
- じゃがいも … 中1個(150g)
- ベーコン … 4~5枚(50g)
- ブロッコリー … 1/2房
- 明太子(またはたらこ) … ひと腹(2本)分
- オリーブオイル … 大さじ1
- シーフードミックス(冷凍) … 1袋(190g程度)
- ショートパスタ(早ゆでタイプ) … 120g
- クリームシチュールウ … 2片程度~
- 牛乳 … 200ml
手順
- 玉ねぎ・ベーコンは1cm角程度に切る。じゃがいもは1cm角程度に切り、水にさらす。ブロッコリーは小房に切ってさらに半分にする。明太子は皮を切って中身をこそぎだす。
- 鍋にオリーブオイルを入れて中火で加熱し、玉ねぎとベーコン、じゃがいもを加えて炒める。
- ベーコンからいい香りがして、玉ねぎが透き通ってきたらベジブロスを加え、蓋をして沸騰させる。
- シーフードミックスを加えて蓋をし、さらに沸騰させる。
- ショートパスタ、クリームシチュールウ、ブロッコリーを加えて、クリームシチュールウが溶けたら牛乳を加えて沸騰させる。
- 火を止めて明太子を混ぜて出来上がり。
- ベーコン→ソーセージやウインナー
- ブロッコリー→アスパラガスや他のグリーン野菜でも
- トマト缶→大サイズのトマト2個をざく切りにして加えても
- シーフードミックス→冷凍のアサリのみでクラムチャウダーのようにしても
ベジブロスを使用することで野菜の優しい甘さがプラスされて、味付けがルウ2片だけとは思えない深い味わいに感動!ヘタや皮で取っただし、美味しいのかな?と少し不安でしたが、土臭さなどは全くなく、だしに塩を入れただけでも美味しくいただけました。
ベジブロスクッパ
野菜の切れ端を使って取った出汁「ベジブロス」の活用レシピ。キムチとしょうがが入った、冬にぴったりな身体温まるクッパです。優しいけど深みのある味わいで、するすると食べられます。
材料(3~4人分)
- ベジブロス … 800ml
- 豚バラ肉又は豚小間切れ肉 … 120g程度
- にんにく … 1片
- しょうが … 1/2片
- 大根 … 5cm程度
- にんじん … 4cm程度
- 長ネギ … 1本
- しいたけ … 2枚
- ニラ … 1/2束(50g)
- もやし … 1袋
- 卵 … 2個
- キムチ … 80g
(キムチを入れない場合は酢小さじ1) - ごま油 … 大さじ2
- 酒 … 小さじ1
- 塩 … 小さじ1
- しょうゆ … 大さじ1
- 冷ご飯又はパックのご飯 … 300g~(1パック)
手順
- 豚バラ肉は2cm幅程度に切る。にんにく・しょうがは薄切りにする。大根とにんじんは短冊切り、長ネギは斜め切り、しいたけは薄切り、ニラは4cm幅程度に切る。もやしはよく洗い水気を切っておく。卵を割り溶きほぐしておく。
- 鍋にごま油を引いて、にんにくとしょうがを入れてから火をつけて弱火で香りが出るまで炒める。
- ベジブロスを加えて、もやしとニラとキムチ以外の野菜と、肉を入れて中火で沸騰するまで沸かし、あくが出たら取る。
- キムチともやしを入れたら、酒・塩・しょうゆで味を調える。(キムチを入れない場合は酢を加える。)
- 冷ご飯を加えて混ぜ、スープが再度沸騰し、もやしに火が通ったら、溶き卵を回しかけ、その上にニラを散らして蓋をする。
- 1分程度加熱して、卵とニラに火が通ったら出来上がり。
- 冷凍餃子を加えても
- 冷ご飯又はパックのご飯→冷凍うどん・茹でうどん・春雨等でも
- ニラ→小ネギ・豆苗・かいわれ大根・三つ葉でも
- 豚肉→牛肉・鶏肉でも
- 辛味が苦手な場合はキムチの代わりにお酢(小さじ1)を加えてください
身体がポカポカ温まるので、冬はもちろん、エアコンで身体が冷える夏場にもぴったりなクッパ。こちらも優しい味わいで、するすると何杯でも食べられそうな美味しさでした。次はうどんで作ってみようと思います!
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