銅製品について
銅について知りたい!
殺菌効果や熱伝導に優れ、変色しやすい材料です。
銅は殺菌効果の優れた材料であり、熱伝導にも優れています。鍋にまんべんなく熱を伝えることから、従来よりフランスをはじめとするヨーロッパで広く使用されていました。また、独特の美しい色調は個性的なインテリア用品としても活用されています。
しかし、銅の欠点はすぐ変色してしまうこと。十円玉でも解るように、黒く変色してしまいます。このような事から食品に触れる銅製の器具は、食品衛生法によって、食品に接触する部分は全面スズメッキ又は銀メッキをしなければならないことが定められています。市販の鍋やケトルの内側を見ると、明灰色をした表面になっているのですぐ解ると思います。
銅の殺菌効果はどのくらいなの?
大腸菌、ブドウ球菌、連鎖球菌等を7時間以内で殺菌。
1893年極僅かな銅を水に混ぜるだけで、驚くべき殺菌作用を有することが発見されました。これを金属微量作用と呼び、銀や水銀も同様の効果を示すことが発見されています。
調査として、ステンレス、アルミ、銅、黄銅の薄板に大腸菌、ブドウ球菌、連鎖球菌等を加えた肉汁を付着させてみると、銅、黄銅には菌の成長は見られませんが、ステンレス、アルミ板では、あらゆる種類の細菌が著しく成長繁殖していました。速さでは、銅、黄銅では7時間以内で殺菌され、ステンレス、アルミ上では8日後にあらゆる細菌が著しく繁殖していたと言う結果が出ています。銅は従来より水道管や給排水の管として使用されていることからも、衛生的に優れた金属であるといえます。
銅から緑色の錆が出た!
緑色の錆は緑青(ロクショウ)と呼ばれるもので、無害です。
緑青(ロクショウ)は塩基性炭酸銅を主体とした化合物です。昔はその不快な緑色から、猛毒と言われていました。しかし、1984年8月に厚生省の見解として有害ではないと発表され、緑青は水に溶けず、体内に蓄積しないことが立証されました。
仮に緑青の発生した銅製品を洗浄してから再度使用したとしても、衛生的には全く問題有りません。安心してお使い下さい。
緑青の落とし方が知りたい!
酢と塩、もしくはクリームクレンザーを使用します。
酢に同量の塩を混ぜた溶液を布またはスポンジに付けてこすり落とし、その後は食器用洗剤で洗ってください。また、やわらかいスポンジにクリームクレンザーをつけてこすり落とすことも可能です。
銅製品のお手入れ方法は?
- 台所用中性洗剤とスポンジで汚れを落とします。
- お湯で仕上げ洗いし、水気を良く拭き取ります。
- 金属たわしや粒子の荒いクレンザーは、キズをつけ緑青の原因になるのでさけてください。
- 外側は、ときどき専用クリーナーか粒子の細かいクリームクレンザーで一定方向に磨きます。
- 湿気の少ない所に保管します。長時間使用しない場合は、新聞紙にくるみビニール袋に入れ保管してください。
銅は酸や塩素に弱いため、長時間料理を入れておくと味や色が変化する事があります。調理後は早めに別容器に移して下さい。
銅製品が変色した場合は?
柔らかい布に銅の研磨剤を付け取り除いて下さい。
手入れをすればするほど落ちついた美しい色調になってきます。しかしスズメッキの場合はフッ素樹脂加工の製品と同じく、表面を傷つける金属性の器具は使用しないで下さい。もちろん熱にも弱いので、空炊きは避けてください。
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