アルミニウム製品について
目次
アルミニウム製品の特徴って?
その特徴は何と言っても熱伝導の良さと、軽さ。
素早く熱がまわり、料理が手早く出来、軽いので扱いが楽といった特徴があります。又、アルミ製品は廃品となったときでも、次の原料として還元利用されるリサイクルの旗手です。省資源、環境を考えるうえで貴重な金属といえます。
しかし、アルミも錆びます。とは言っても、鉄のように茶褐色になると言う事ではありません。白い粉が出てきたり、黒ずんできて、最終的に穴があいてしまう「腐食」と言う症状が出てきます。一般に販売されているアルミ製品には、アルミの生地そのままの製品とアルマイト処理を施してあるものが有ります。生地製品とアルマイト製品ではお手入れの方法が異なりますので注意が必要です。
アルマイトとは?
日本のメーカーが処理方法につけた、登録商標のことです。
アルミは大気にさらすと、表面に薄い酸化被膜を作ります。この被膜でアルミの表面を保護し、腐食を防ぐ働きをします。しかし、この酸化被膜はステンレスの被膜と違い強度もなく、壊れやすいものです。そこでこの被膜を人工的に厚く、強固にしたものが「陽極酸化被膜」と呼ばれるもので、この処理方法は日本人が発明したものです。
アルマイトの処理方法ですが、まず、電解液の中で陽極側にアルミ製品、陰極側に鉛板やカーボン板を設置して電気を通し、アルミの表面に酸化アルミの厚く強い被膜を作ります。次に、被膜の無数にあいている微細な孔に、封孔処理(高温高圧の水蒸気中や熱湯中で処理し、被膜に水分を吸収させることで体積を膨張させ、孔を塞ぐ)を行います。そうすることで表面を非常に固く、熱に強く、防食効果も大きくすることができます。
アルマイト処理と言うのは、アルミの生地に「腐食を防ぐ特別な処理」を施したものです。
アルミニウム製品のお手入れ方法は?
アルミニウム製品は、アルマイト加工が施されているかどうかでお手入れ方法が違いますので注意して下さい。(アルマイトがかかっているかどうかは、品質表示の表面加工の項目をご覧下さい)
アルマイトを傷つけないことが重要です。従って、スチールたわしやクレンザーなど傷の付きやすいものは避けて下さい。いくら厚くて強固と言っても、傷は付いてしまいます。
長く使用しているうち、やはりアルマイトも薄くなってきますので焦げついたりする場合がでてきますが、そのような場合はナイフなどでこすらずに、お湯や水に充分浸して柔らかくしてからスポンジ等でていねいに取ることが大切です。
アルミが黒ずんだり、焦げついたりしたらクレンザーやたわしでごしごし落としてもかまいません。かえってそのままにしておくと、その部分より腐食の原因になり、しまいには穴が開いてくることがあります。
アルミ鍋の中が黒くなった!
アルミ鍋を使い込むと、内部が黒くなる「黒変化現象」がおこります。
アルミ鍋は使い込んでいくと内部が黒くなることがあり、これを「黒変化現象」 と言います。これはアルミと水が酸化反応をおこし、表面に付着するのが主な原因です。この物質が水の中の不純物と複雑な反応をして、アルミの表面に黒い色となって固着したものです。ですからアルマイトしたものでは黒変化は起こりにくくなります。(もちろん、アルマイトを傷つけた り、アルマイトが取れてしまったときには黒変化が起きてしまいます)
まず、クレンザーやタワシで黒ずみを取り除いてください。次に水に米ぬかを入れて10~15分程煮沸してください。アルマイトに似た被膜ができて黒変化が起こりにくくなります。
しかし、上記の方法でもアルマイトと比べれば劣りますので、こまめに行った方が良いでしょう。 もちろん黒変化した部分はまったく人体に害はありません。
よく聞く「ふっ素樹脂加工」って?
焦げ付きにくく材料のすべりが良くなる加工です。
アルミ製鍋は、内面が「ふっ素樹脂加工」されているものが現在の主流です。焦げ付きにくく材料のすべりが良いので 、他の材質の鍋と比べ調理がしやすく油も少なくてすむのが特徴です。油は少なくて良いのですが、全く使わないとやはり焦げつきます。特に使い初めは、油小さじ一杯をキッチンペーパーなどに染み込ませて塗り、軽く油をなじませてから使うと良いでしょう。
ふっ素樹脂加工の鍋は、内面の表面に施した「ふっ素樹脂」の被膜が命です。この被膜は、アルミの生地にコーティングしてあるだけですのではがれやすいのが欠点です。
最近は、はがれにくい処理をしてあるものも出ていますが、やはり使っているうちにはがれてきてしまうものです。ふっ素の被膜はキズに大変弱く、キズがつくとそこからはがれてきてしまい使えなくなってしまいます。(全く使えないわけではありませんが、はがれた被膜が料理に混ざる可能性が高いのでおすすめ出来ません)
ふっ素樹脂をはがさないためには?
- 調理の時、金属製のツールは避け木製や耐熱樹脂製のツールを使用してください。
- から炊きや高温調理を長く続けるのも被膜をいためる原因となるので避けるようにしてください。
- 使用後は液状洗剤でスポンジなどのやわらかい材質の物を使用し、表面を軽く擦って汚れを落としてください。
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